研究会blog - [第5回研究会] 「経緯のご説明(「市民社会の論じ方」)」

[第5回研究会] 「経緯のご説明(「市民社会の論じ方」)」

カテゴリ : 
研究会
執筆 : 
sato 2010-07-05
「経緯のご説明」

佐藤方宣(大東文化大学経済学部)

 今回のシリーズ企画「市民社会の論じ方」の問題意識については、企画立案に当たり中心的な役割を果たしてくださった高橋聡さんによる力強い「趣意書」をご参照いただくとして,以下,おそらく多くの方々にとって唐突に響くであろう今回の企画にいたる経緯について簡単にご説明させていただきます。

(1)ことの発端は2010年5月15日(土)の経済理論史研究会.
   http://econthought.net/modules/piCal/?smode=Monthly&action=View&event_id=0000000145&caldate=2010-5-31

(2)浅野清氏の日本社会のイエ的構成をめぐるご報告に際し,フロアとの活発な議論が展開されるも,自律的な個人の確立を是とするやに見えるご報告の(かつての市民社会派を念頭においた)問題意識や議論の前提自体が,若い世代にはまったく共有・継承されていないことが明らかになった.また会後の議論でも,世話人たちの周囲で,市民社会派とは何だったのか,それは何を目指していたのかをめぐり,認識の相違や不足が存在することが確認された.

(3)これはある意味で,経済学史/経済思想史研究がかつて何であったのか/何を意味していたのかの忘却を意味するものではないか.この研究領域の存在意義があらためて問われる今日,この忘却は(まずは)回復されてしかるべきではないだろうか.

(4)そこでその足掛かりとして,“市民社会派とはなんであったのか”を(相対的に)若い世代があらためて勉強させていただくため,市民社会派の活況を知る世代の方々をお招きし,教示と対話の機会を設けることとしたい.

 ……以上のような経緯と世話人たちの周囲での議論を経て,今回の企画シリーズの立ち上げとなりました.いまこのような企画が,どれほどの方々の共感と関心を引きうるものかまったく自信はありませんが,世代間断絶への強い危機意識にもとづく企画となります.多くの方々のご協力と参加をいただけますとありがたく存じます.