近刊・新刊情報 - 202207のエントリ

南森茂太 『「民」を重んじた思想家 神田孝平──異色の官僚が構想した、もう一つの明治日本』 九州大学出版会、2022/7/12

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目次

まえがき
 凡例

序章 明治初期の思想史研究における神田孝平の位置づけ

 一 明治初期思想史研究における「学者ノ職分ヲ論ス」の影響
 二 明治初期思想史研究における神田孝平の位置づけ
 三 本書の目的と構成

第一章 神田孝平の経歴──出自と修学過程を中心に──

 一 神田孝平の伝記的研究の問題点
 二 交代寄合竹中家とその家臣たち
    交代寄合竹中家/竹中家の家臣たち
 三 神田家と神田孝平
    神田家の人びと/幼少期から蕃書調所出仕までの神田孝平
 四 幕臣から明治政府の官僚へ
 五 洋学と「立身出世」

第二章 神田孝平における「人民」

 一 明治初期における政府首脳、官僚、知識人の民衆への評価
 二 『農商弁』における「民」についての認識とその政策論
 三 江戸開城以降の経済・政治論における「人民」
    経済論における「人民」/政治論における「人民」
 四 明治初期から中期にかけての「人民」観
    『学問ノスヽメ』における福澤諭吉の「愚民」観/「隠密なる政治上之変遷」に
    おける徳富蘇峰の「平民」観
 五 「愚民」観払拭のための官僚、思想家としての神田孝平の活動

第三章 『農商弁』における「商」の「利」──税制改革論を中心に──

 一 日本経済思想史研究における『農商弁』の位置づけ
 二 『農商弁』における日本の内政・国防問題に対する認識
    士農の困窮に対する認識/国防問題に対する認識
 三 『農商弁』における税制改革論
 四 江戸時代の経済思想としての『農商弁』
 五 『農商弁』における神田孝平の経済論の特色

第四章 幕末・明治初期の政治情勢と神田孝平の政治思想

 一 議会制度導入者としての神田孝平に対する評価
 二 武家政権下における神田孝平の政治体制論
    『農商弁』における「仁政」の実現/開成所における「会議」と「会議法則案」
 三 江戸開城決定後の神田孝平の政治思想
 四 議事体裁取調方における神田孝平の貢献
 五 公議所、集議院時代の神田孝平の政治思想
 六 「明治六年政変」後の神田孝平の政治思想
 七 一貫した議会早期開設論者として

第五章 明治初期における神田孝平の税制・財政改革案

 一 地租改正に対する神田孝平の貢献に対する評価
 二 「田税改革議」における神田孝平の税制改革案
    「田税改革議」の成立事情/「田税改革議」における税制改革案
 三 「税法私言」による「所得税法」の導入案
 四 「民選議院」の開設と財政制度改革
 五 税制改革案、財政改革案で目指したもの

第六章 神田孝平の兵庫県政──地方制度改革と「民会」開設を中心に──

 一 兵庫県令・神田孝平による地方制度改革と「民会」開設についての評価
 二 神田県令時代における兵庫県の地方制度改革
 三 「民会」の開設
 四 地方官会議における神田孝平の発言
 五 神田孝平による地方制度改革と「民会」開設の特徴と展望

第七章 神田孝平「貨幣四録」の執筆・公表の目的

 一 明治初期の自由・保護貿易論争
 二 「四録ノ一」、「四録ノ二」における現状認識
 三 「四録ノ三」における将来予測と「四録ノ四」における解決策
 四 「貨幣四録」執筆・公表の目的
 五 神田孝平と『明六雑誌』

第八章 木戸孝允と神田孝平における「官」と「民(みん)」──新聞とのかかわりと政治観とを中心に──

 一 「官」から「民」への新たなコミュニケーション・ツールの登場
 二 木戸孝允、神田孝平と新聞
    木戸孝允と新聞/神田孝平と新聞との関係
 三 木戸孝允の政治論
 四 木戸孝允と神田孝平の政治論の共通点と相違点
 五 木戸孝允の神田孝平への警戒心
 六 メディアと「近代」的官僚制度

終章 神田孝平が描いた明治日本

 一 神田孝平と明治日本
 二 神田孝平研究の現代的意義
    忘れられた人物神田孝平/現代に神田孝平を読む意義

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 あとがき
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予定なし

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