近刊・新刊情報 - 栗田啓子・松野尾 裕・生垣琴絵編著 『日本における女性と経済学――1910年代の黎明期から現代へ』北海道大学出版会、2016年4月

栗田啓子・松野尾 裕・生垣琴絵編著 『日本における女性と経済学――1910年代の黎明期から現代へ』北海道大学出版会、2016年4月

カテゴリ : 
近刊
執筆 : 
sato 2016-03-30
栗田啓子・松野尾 裕・生垣琴絵編著 『日本における女性と経済学――1910年代の黎明期から現代へ』北海道大学出版会、2016年4月


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目次

はじめに 栗田啓子

第1部 女性への経済学教育――新渡戸稲造と森本厚吉
第1章 日本における「女性と経済学」の起点――1910~20年代、山川菊栄の論説にそくして 松野尾裕
第1節 はじめに
第2節 山川菊栄の登場
第3節 女性に対する経済学教育
1 高等教育改革
2 反動の中で
第4節 女性の要求
第5節 むすび

第2章 女子高等教育におけるリベラル・アーツと経済学――東京女子大学実務科とは何だったのか 栗田啓子
第1節 はじめに
第2節 女子高等教育への期待
1 女子高等教育の成立と展開
2 女子高等教育というミッション
第3節 リベラル・アーツと人格教育
1 「高等なる知識」と「自学自習」
2 女性に対する人格教育の必要性
3 リベラル・アーツと「良妻賢母」
4 リベラル・アーツと職業教育
第4節 リベラル・アーツと経済学
1 東京女子大学実務科の構想
2 女子経済学教育の社会的意義
3 「高等なる教育」における経済学
4 実務科における経済学教育
第5節 経済学教育の成果
1 経済学教育の学生への影響
2 卒業生の進路
第6節 おわりに

第3章 森本厚吉の女子経済教育 生垣琴絵
第1節 はじめに
第2節 経済学者としての森本――消費経済の研究
第3節 文化生活の普及を試みる
1 通信教育「文化生活研究」
2 文化アパートメント――中流階級への注視
第4節 教育者としての森本――女子経済教育の実践
第5節 おわりに――森本厚吉の評価

第2部 生活への視点
第4章 松平友子の家事経済学――日本における女性による経済学研究/教育の誕生 松野尾裕
第1節 はじめに――女性による経済学研究/教育の始まり
第2節 家政学と経済学
1 家政学の中の経済学
2 経済学における家事経済への関心
第3節 家庭生活の経済学的把握
1 国民経済学と家事経済学
2 家(家庭)・家族経済・家事経済学
第4節 家族経済の理論
1 収入(所得)論――無償労働、実質所得
2 職業論――女性の自活、賃金差別
3 支出(消費)論――消費の進歩
第5節 家族経済の実際
1 家事会計――家政の根本
2 家計簿記――複式による構想
3 貯蓄と保険――生活の安定化
第6節 まとめ――松平友子から学ぶこと

第5章 オルタナティブな「生活者の経済」学――家庭生活の経済的研究の系譜 上村協子
第1節 家庭生活の経済的研究の系譜――松平友子・伊藤秋子・御船美智子
第2節 家族経済と国民経済の接合――松平友子の家族経済学
第3節 実証分析とフィールド調査――伊藤秋子の家庭経済学
1 教育研究の時代背景
2 家庭経済学と家計
3 家計調査を用いた家庭経済の実証的研究
第4節 御船美智子の生活者の経済学
1 家計と個計
2 持続可能な経済
3 ジェンダーと「生活者の経済」学
第5節 まとめ――生活の創造に向けて

回想 松平友子先生と私 亀高京子
まえがき
松平友子先生と私
追記 家事経済学から家政学原論へ

第3部 労働への視点
第6章 竹中恵美子の女性労働研究――1960年代まで 松野尾裕
第1節 はじめに――女性の経験を理論化する
第2節 格差ではなく差別の問題
第3節 『女のしごと・女の職場』
第4節 「春闘方式」への批判
第5節 むすびに代えて

第7章 1970年代以降;第二派フェミニズムの登場とそのインパクト――女性労働研究のインパクト 竹中恵美子
第1節 はじめに――生産と社会的再生産の経済学を拓く
第2節 ジェンダーによる経済学批判
1 1970年代マルクス主義フェミニズムの問題提起――階級支配と性支配の関連性
2 1990年代「フェミニスト経済学国際学会(IAFFE)」成立とその意義
3 経済のグローバル化に伴う「労働力の女性化」の実態
第3節 雇用における男女平等の新段階
1 ジェンダー・ニュートラルな社会の再構築に向けて――国連、ILO条約・勧告、OECDなどを中心とした取り組み
2 OECD「構造変化の形成と女性の役割――ハイレベル専門家会合報告書」
3 国連を中心としたUPW問題への取り組み――UPWの測定・評価・政策化への具体化
4 ILOの「ディーセント・ワーク」と「ジェンダーの主流化」
第4節 「20世紀型福祉国家」から「21世紀型福祉国家」への変化
1 20世紀型福祉国家の前提とその危機がもたらしたもの
2 21世紀福祉国家の政策課題――「社会的再生産」様式の変容:ケア供給のジェンダー・アプローチ
第5節 いま日本の労働フェミニズムが提起すべき改革とは
1 はじめに
2 見えざる福祉国家の超克――「男性稼ぎ手モデル=専業主婦モデル」から「個人単位モデル」へ
3 「同一価値労働同一賃金原則」の実現に向けて
4 労働時間のフェミニスト改革――二分法から三分法へ
5 むすびに代えて

第8章 関西における労働運動フェミニズムと竹中理論 伍賀偕子
第1節 はじめに――関西における労働運動フェミニズムの軌跡
1 竹中理論に鼓舞された総評女性運動
2 関西女の労働問題研究会(女労研)とその活動
第2節 同一価値労働同一賃金をめざして
1 男女賃金差別撤廃と「春闘方式」」批判
2 コンパラブル・ワース運動と京ガス裁判原告の出会い・たたかい
第3節 「保護か平等か」二者択一論と統一の理論
1 「労基研」報告と保護か平等かの二者択一論
2 「保護と平等」の統一の理論を提起
3 大阪総評女性運動――2万人調査で「労基研報告」に反論
第4節 「機会の平等」と「結果の平等」
1 「機会の平等」論の落とし穴と「結果の平等」をめざす労組機能の課題
2 結果の平等をめざす労組機能と女性たちの運動
3 手探りで追求した未組織・非正規労働者との連帯
4 均等法と労働法制の全面的規制緩和
第5節 ディーセント・ワークをめざす女性たちの学びと解放のテキスト
1 レイバリズムを超えてディーセント・ワークへ
2 竹中恵美子とともに「学びの場」を共有
3 2つの“竹中セミナー”と次世代への期待

対談 「女性と経済学」をめぐって 竹中恵美子・松村安子

おわりに 生垣琴絵
あとがき
事項索引
人名索引
執筆者紹介